①再生可能エネルギーとしての鶏糞
再生可能エネルギーとは、太陽光など自然界に常に存在するものや廃棄物を活用するエネルギーのこと。鶏糞のような生物由来のバイオマスもその1つです。鶏糞はカロリー(熱エネルギー)が高く、鶏舎に敷かれたオガクズを含むため、他の畜産糞尿に比べ、燃料として優れています。発電時の燃焼によりCO2が排出されますが、鶏の飼料原料となる植物やオガクズの原料となる木などが成長過程で大気中のCO2を吸収するので、全体で見るとCO2の増減に影響を与えないクリーンなエネルギー源としても期待されています。
②発電のしくみ
農場から出た鶏糞を燃料として発電所に搬入し、鶏糞を燃やすことで発生する蒸気でタービンと発電機をまわして発電します。発電量は1時間あたり6,460kW。発電した電力は所内で使用する分を除き、電力会社へ売電しています。1日400トン、年間12万6000トンの鶏糞を利用します。
農場から搬出された鶏糞
中央操作室
タービンと発電機
①肥料原料として還元
1日40トン出る燃焼灰はリン酸やカリウムの成分を多く含んでおり、肥料原料として注目されています。この焼却灰は肥料メーカーへ出荷され、資源循環に貢献しています。
出荷用フレコンバッグ
燃焼灰